Tデザイン社 西蔵電気筆録

沖縄県は八重山郡 石垣島に開設したデザインオフィスから発信する業務日誌改め、ドイツはミュンヘン市に居を移して発信する

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saku氏から寄せられた疑問に拡大返信 〜癒し考〜
生まれたての長男坊の手
 前回の記事にsaku氏よりコメントいただきました『癒し』『癒される』って言葉がチョット嫌だ。なんでかな?というご疑問質問について拡大返信。記事として一考してみました。(ついでにQ&Aというカテゴリーを設けてみました)

実はこれ、saku氏ばかりでなくボクの周辺では時折耳にするネタであります。

癒しって言葉があまり好きでない。
癒されるとか私は使いたくない。
ってな事をおっしゃる方は決して珍しいってわけじゃなくて、その多くは自発的に言い出せないだけで潜在的には相当数の方が『癒し』という言葉に対して腰が引けているようにさえ感じられます。多分そうなんでしょう。じゃ、なんでそうなっちゃったのか?

まず第一には、手垢にまみれた観がありますよね。
割と新しい言葉であるにも関わらずなんで手垢まみれになっちゃたかと言えば、やっぱ各種メディアがなんでもかんでも安直で、無制限の上に無制約で不適切な使い方をしてきたからでしょう。本来ならば『なごむ』とか『安堵する』とか『治る』などの言葉を当てはめたほうが適切である場合にも各種メディアはその番組や記事において一律にも判で押したの如く『癒し癒し』と連発し、消費しまくってきましたよね。

つまり搾りカスです。エナジーも魂も抜けきった搾りカスみたいな言葉なのに、それでも今尚各種メディアは『癒し系』だの『癒されたい』だののフレーズを使い続けるから、元気の回復も望めません。癒しって言葉自体が擦り切れちゃってボロボロだって言うのもなんだかブラックジョークな感じがしますが、第二には、メディア側じゃなくてボクらのほうにも言葉の使い方に問題があるんです。

『癒されたい』って言い方をよく耳にすると思いますが、なんで受動態なんでしょう?なんで受身なんでしょう。癒されたいって言うくらいだからその言葉を発する方はさぞかし疲弊しているか、もしくはかなり消耗して病んだ状態の筈です。にも関わらず『癒されたい』と受身でいるあたりに腑に落ちないものをボクは感じるんです。

疲弊して消耗してボロボロなら自らが自らを〈積極的に〉癒せばよいのであって、誰かに、何かに、どうにかして「癒されたい」なんてなんだか本気度が低いと言わざるを得ませんよね。

つまり、「癒されたい」なんてフレーズをよく用いる方は多分本当は大して疲弊も消耗もしてないんです。受身で待っていられる余裕をかませるくらいに元気健在なんでしょう。だから、そういう「偽疲労・ホントは結構大丈夫」みたいな方々をいっぱい見てきた人ほど『癒し』って文言に引っかかるものを感じるのではないでしょうか。



以上がボクの見解ですが、癒しにまつわるこのような考察が的を得ているのかいないのか全然わかりません。ただ一つ確実に言えるのは、いかなる言葉であろうと言葉そのものには責任も善悪もなくて、『癒し』に限らず、耳して腑に落ちていかない言葉ってのは言葉じゃなくてその言葉を使う人とか、言葉の使用方法そのものに原因があるということです。

さんざん消費され消耗し尽くし、無理な使役を強いられた奴隷みたいにボロボロになった言葉たちにボクはいつの日にか再びエナジーを吹き込んでみたいのです。



| 14:48 | Q&A | comments(3) | trackbacks(0) |
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ご無沙汰しております。私が思うに、音の響きが「卑しい」にとても近いからだと思います。この言葉を提唱した方も、その後のあまりの消費のされかたに批判的です。

詳しくは「覚醒のネットワーク」「スリランカの悪魔祓い」に。前者は読みにくいですが、後者はかなり西蔵さんも気に入る部類のものだと思います。

「癒し」提唱者についてはwww.titech-coop.or.jp/landfall/pdf/41/41-4.pdfをどうぞ。取材の仕方、文章からして、学生の書いたものみたいですが。

ところで、「癒しの島」「癒しの音楽」と言う表現に、わたしゃ吐き気がしてるんですよ。それを自らも取り込んで利用しようとしている浅薄さも。で、うまくやれてないのがまた情けなくなるところです。
posted by uramaya | 2008/11/17 7:13 PM |
なるほど。卑しいか。
音もそうだけど、使われ方もチョット卑しいよね。ま、癒しだけに限ったことではないんだろうけど、言葉がなんでもかんでも軽い使われ方するようになったでしょ昨今の風潮として。好きじゃないね、そういうの。

言葉単体を俎上にのせるまでもなく、流行語なんて概念がまずダメでしょ。流行語だけでも恥ずかしいのに、言うに事欠いて流行語大賞なんて破廉恥なものまであるんだからもうほとんど終わってます。この大賞的価値観が言葉を疲弊させ、破壊し、搾りかすにしちゃってるんですよ。

それとも世の中すこしばかり幼児化してる?
だって、ほら、小学生とか幼稚園生ってボクらの頃から馬鹿のひとつおぼえ皆でやるよね。

何か言葉が流行ると一ヶ月ぐらいの間、クラスほぼ全員が針の飛ぶレコードみたいに同じ言葉を日に百回ぐらいリピートしていたことと昨今の風潮がかぶるのは気のせいか?
気のせいなら別にいいんだけどね。

uramayaさんが採り上げた参考図書とサイトはあとからチェックさせていただきます。貴重な意見と情報、サンキューです。
posted by saizou | 2008/11/18 2:54 AM |
いやあ、「教えてsaizou先生」のコーナー新設おめでとうございます。
すばらしい回答に目からウロコがおちました。「多分本当は大して疲弊も消耗もしてないんです」って、そうだよな。そうだろう!
 そして、癒しと並んでちょっといやなのが「トラウマ」という言葉だったんですが、これもまた同じ理由ですなあ。
posted by saku | 2008/11/22 10:01 AM |
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